▲京都大学高圧ガス製造施設危害予防規程
昭和49年12月3日
達示第31号制定
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号。以下「法」という。)第26条第1項の規定に基づき、京都大学における高圧ガスの製造(法第5条第1項の承認又は許可を受けて行うものに限る。)に係る危害防止に関し必要な事項を定めるものとする。
(平9達53改)
(平20達79・一部改正)
(1) 「高圧ガス」とは、法第2条に規定する高圧ガスであつて、同法第3条第1項に規定するもの以外のものをいう。
(2) 「製造施設」とは、高圧ガスの製造(製造に係る貯蔵及び導管による輸送を含む。以下同じ。)のための施設のうち、その製造に法第5条第1項の設備を使用するものをいう。
(3) 「製造部局」とは、製造施設の所属する部局をいう。
(適用施設)
第3条 京都大学における製造施設の名称、位置、主たる製造のための設備及び製造する高圧ガスの種類は、別表第1の第1表及び第2表に掲げるとおりとする。
(昭55達10改)
第2章 保安管理組織
(統括管理者)
第4条 京都大学における高圧ガスの製造に係る危害防止に関しては、総長が統括管理する。
(昭51達47改)
(管理者及び担当者)
第5条 各製造施設における高圧ガスの製造に係る危害防止の業務は、製造部局の長の管理の下に、それぞれ別表第2に掲げる危害防止の業務を担当する者(以下「危害防止業務担当者」という。)が担当するものとする。
(昭55達10改)
(平22達59・一部改正)
2 保安技術管理者、保安係員及び冷凍保安責任者は、資格を有する者のうちから、製造部局の長の申出により総長が選任する。
3 保安技術管理者は、製造部局の長又は危害防止業務担当者(以下「製造部局の長等」という。)の命を受け、当該製造施設における高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項を管理するものとする。
4 保安係員は、製造部局の長等の命を受け、当該製造施設の維持、製造の方法の監視その他経済産業省令で定める職務を行うものとする。
5 冷凍保安責任者は、製造部局の長等の命を受け、当該製造施設における高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を管理するものとする。
(昭55達10改・削・平13達33改)
(平22達59・一部改正)
(保安技術管理者、保安係員及び冷凍保安責任者の代理者)
第6条の2 製造部局の長は、資格を有する者のうちから、あらかじめ、法第33条第1項の規定による保安技術管理者、保安係員及び冷凍保安責任者の代理者を選任し、保安技術管理者、保安係員又は冷凍保安責任者が旅行、疾病その他の事故により職務を行うことができない場合に、その職務を代行させなければならない。
2 製造部局の長は、前項の代理者を選任したとき及び解任したときは、遅滞なく、総長に報告しなければならない。
(昭55達10本条加)
(平22達59・一部改正)
(取扱主任者及び取扱副主任者)
第6条の3 第6条第1項ただし書の規定により保安技術管理者及び保安係員又は冷凍保安責任者を置かない製造施設には、高圧ガス取扱主任者(以下「取扱主任者」という。)及び高圧ガス取扱副主任者(以下「取扱副主任者」という。)を置く。
2 取扱主任者及び取扱副主任者は、総長が別に定める資格を有する者のうちから、製造部局の長の申出により、総長が選任する。
3 取扱主任者は、製造部局の長等の命を受け、当該製造施設における高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項を管理するものとする。
4 取扱副主任者は、取扱主任者の職務を補助し、取扱主任者が旅行、疾病その他の事故により職務を行うことができない場合に、その職務を代行するものとする。
(昭51達47加・昭55達10改・旧第6条の2下)
(平22達59・一部改正)
第3章 製造施設
(設備距離等)
第7条 製造施設は、その製造するガスの種類に応じ、それぞれ、法に基づく命令の定めるところにより、設備距離その他保安のため必要な距離を保ち、又はこれに代わる設備を設けるものとする。
2 前項に定めるもののほか、製造施設は、学内の他の物件に対し高圧ガスによる危害防止上十分な距離を保ち、又はこれに代わる設備を設けるものとする。
(境界線の明示と警戒標の掲出)
第8条 製造施設の境界を明示し、かつ、その外部から見やすい箇所に当該施設の名称、製造するガスの種類その他高圧ガスによる危害防止上必要な事項を表示した警戒標を掲げなければならない。
(昭51達47改)
(平20達79・一部改正)
(立入制限等)
第9条 何人も、みだりに製造施設に立ち入つてはならない。
2 何人も、製造施設又はその周辺においては、製造部局の長等、保安技術管理者又は冷凍保安責任者(第6条の3の製造施設にあつては、取扱主任者。以下同じ。)が高圧ガスによる危害防止を確保するために行う指示に従わなければならない。
(昭51達47・昭55達10改)
(平22達59・一部改正)
(立入禁止措置)
第10条 製造施設内の高圧ガスによる危害防止上特に必要と認められる場所には、「作業者以外立入禁止」の表示をなし、作業者のほかは、製造部局の長等、保安技術管理者又は冷凍保安責任者の特別の許可を受けた者以外の立入りを禁止するものとする。
(昭51達47・昭55達10改)
(平22達59・一部改正)
(火気等の制限)
第11条 製造施設及びその周辺の指定された区域内では、火気を取り扱つてはならない。ただし、工事等の場合で、保安技術管理者又は冷凍保安責任者の特別の許可により危害防止上必要な措置を講じて行うときは、この限りでない。
2 水素、液化空気、液化石油ガス又は酸素を製造する製造施設には、引火性若しくは発火性の物又は防爆型懐中電燈以外の燈火を携帯して立ち入つてはならない。
(昭51達47・昭55達10改)
(消火設備等の常備)
第12条 製造施設には、必要な箇所に所定の消火設備又は消火薬剤を備え、かつ、その箇所、備置品目及び数量並びに使用方法を表示しておくものとする。
2 製造施設には、携帯用非常燈を常備し、その箇所を表示しておくものとする。
(照明)
第13条 製造施設内の圧力計、弁装置その他高圧ガスによる危害防止上重要な機器、装置等の設置箇所には、見誤りのないよう特に十分な照明を行うものとする。
(換気)
第14条 製造施設内でガスが滞留するおそれのある場所は、通風をよくする構造とし、又は換気扇を設ける等の措置を講ずるものとする。
(電気設備等の防爆性能)
第15条 可燃性ガスの高圧ガス設備に係る電気設備(電気器具を含む。)は、当該ガスに対する防爆性能を有する構造のものでなければならない。
(その他の構造及び設備)
第16条 前9条に定めるもののほか、製造施設の構造及び設備に関しては、法令の定める技術上の基準に適合するように設け、かつ、維持するものとする。
(保安検査、自主検査等)
第17条 製造部局の長は、法第35条第1項に規定する保安検査を年1回受けるものとする。
2 製造部局の長は、法第35条の2に規定する当該製造施設の保安のための自主検査を、毎年4月1日に始まる年度ごとに、当該年度の始めに計画し、保安係員又は冷凍保安責任者(第6条の3の製造施設にあつては、取扱主任者。以下同じ。)の監督の下に実施させなければならない。
3 前2項に規定する保安検査又は自主検査の結果、法令の定める技術上の基準に適合しない事項が判明したときは、保安係員又は冷凍保安責任者は、速やかに、危害防止業務担当者に具申するほか、これを改善するため必要な措置をとらなければならない。
(昭51達47加・改・昭55達10改)
(平22達59・一部改正)
第4章 製造方法等
(平20達79・改称)
(1) 高圧ガスの製造過程(装置の始動及び停止を含む。)に係る危害防止のため必要な事項
(2) 高圧ガスの貯槽への充てんに係る危害防止のため必要な事項
(3) 高圧ガスの放出ないし廃棄に係る危害防止のため必要な事項
(4) 製造施設の新増設その他の工事、修理及び清掃に係る危害防止のため必要な事項
(5) 高圧ガスの容器、容器への充てん及び充てん容器等(残ガス容器を含む。以下同じ。)の取扱いに係る危害防止のため必要な事項
(6) 製造施設又は充てん容器等が危険な状態になつた場合における災害防止のため必要な事項
(7) その他高圧ガスの製造の方法に係る危害防止に関する事項
3 製造部局の長は、第1項の保安指示書を定め、又はこれを変更するに当たつては、あらかじめ保安技術管理者又は冷凍保安責任者の意見を聴かなければならない。
4 製造部局の長は、第1項の保安指示書を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、総長に報告しなければならない。
(昭51達47・昭55達10改)
(平20達79・令5達36・一部改正)
(安全弁等の止め弁の管理)
第19条 安全弁又は逃し弁に付帯して設けた止め弁は、常に全開にしておかなければならない。ただし、安全弁又は逃し弁の修理又は清掃のため特に必要な場合は、この限りでない。
(昭51達47・昭55達10改)
(平20達79・一部改正)
(作動状況等の点検)
第20条 保安係員又は冷凍保安責任者は、設備の始動前及び停止後並びにその作動中随時、設備及び設備の作動状況について点検し、異常を認めたときは、直ちに当該設備の補修その他危害防止のため必要な措置を講じなければならない。
2 前項の規定による点検の結果及び講じた措置その他設備の運転に関する必要な事項は、運転記録に作成し、危害防止業務担当者が2年間(異常があつた年月日及びそれに対してとつた措置を記載したものについては10年間)保存するものとする。
(昭51達47・昭55達10改)
(平20達79・一部改正)
第5章 保安教育及び危害予防規程の周知
(平20達79・改称)
(保安教育及び危害予防規程の周知)
第21条 製造部局の長は、当該製造施設の作業者に対する次の各号に掲げる事項についての保安教育計画を定め、保安技術管理者又は冷凍保安責任者の他適当な者をして実施させ、作業者に対し周知徹底しなければならない。
(1) 製造施設の構造及び設備
(2) 関係法規(この規程及び第18条の規定による保安指示書を含む。)
(3) 安全な作業方法及び取扱技術
(4) 製造施設又は充てん容器等が危険な状態になつた場合にとるべき応急措置その他災害発生防止のための措置
(5) その他高圧ガスによる危害防止のため必要な事項
2 製造施設の増設又は改造、製造方法の変更、関係法規の改正等があつたときは、製造部局の長は、そのつど、作業者に対し、周知徹底をはかり、又は必要に応じて保安技術管理者又は冷凍保安責任者その他適当な者をしてその変更に係る保安教育を実施させなければならない。
3 製造部局の長は、前2項に規定する保安教育を受けた者でなければ、当該製造施設における高圧ガスの製造の作業に従事させてはならない。
4 製造部局の長は、第1項の保安教育計画を定めたときは、遅滞なく総長に報告しなければならない。これを変更したときも同様とする。
(昭51達47・昭55達10改)
(平20達79・一部改正)
第6章 危険時の措置
(危険時の措置)
第22条 製造施設又は充てん容器等が危険な状態になつた場合に、災害を防止するためにとるべき措置は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 製造施設が危険な状態になつた場合には、保安指示書の定めるところにより、直ちに応急の措置をとるとともに、必要に応じて製造の作業を中止し、製造施設内のガスを安全な場所に移し、又は大気中に安全に放出し、この作業に特に必要な作業者のほかは、退避させること。
(2) 充てん容器等が危険な状態になつた場合には、保安指示書の定めるところにより、直ちに応急の措置をとるとともに、必要に応じて充てんされている高圧ガスを安全に放出し、又は他の充てん容器等を安全な場所に移す等の措置を講じ、この作業に特に必要な作業者のほかは退避させること。
(3) 前2号に掲げる措置を講ずることができない場合には、作業者又は必要に応じて付近にいる職員、学生等に退避するよう警告すること。
(火災、事故等における初動措置及び地震等の防災対策)
第23条 製造施設における火災、事故等の災害発生時の通報、消火等の初動措置及び地震等の防災対策に関し必要な事項については、京都大学危機管理規程(平成23年達示第64号)の定めるところによる。
(令2達32・一部改正)
第7章 協力会社の作業の管理
(平20達79・追加)
(協力会社の作業の管理)
第24条 製造部局の長等は、当該製造施設における高圧ガスの製造又はその保安に関する業務を業者その他に行わせるときは、保安管理について必要な指導・監督を行うものとする。
(平20達79・追加、平22達59・一部改正)
第8章 雑則
(昭53達37改)
(平20達79・旧第7章繰下)
(実施細則)
第25条 この規程に定めるもののほか、この規程を実施するために必要な事項は、総長が定める。
2 総長は、この規程に改正の必要が生じたときは、所定の手続を経て法令に基づき主管機関に届け出るものとする。
(昭53達37旧24条繰下・平14達24旧25条繰上)
(平20達79・旧第24条繰下・一部改正)
附則
この規程は、昭和49年12月3日から施行する。
(昭53達2改)
〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕
附則(昭和56年達示第19号)
この規程は、昭和56年5月14日から施行し、改正後の別表第2中結核胸部疾患研究所附属病院液化酸素製造施設の項の規定は、昭和56年4月1日から適用する。
附則(昭和57年達示第18号)
この規程は、昭和57年7月22日から施行し、改正後の別表第2中化学研究所極低温物性化学実験室の項の規定は、昭和57年4月1日から適用する。
〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕
附則(平成7年達示第27号)
この規程は、平成7年9月11日から施行し、改正後の別表第1第1表理学部の項中極低温研究室(北部構内理学部極低温研究室棟内)の規定、別表第1第2表中工学部情報学科空調機械室(本部構内工学部第10号館内)の項の規定並びに別表第2中理学部極低温研究室の項及び工学部情報学科空調機械室の項の規定は、平成7年4月1日から、改正後の別表第1第2表医学部附属病院の項中北病棟(病棟系統)(病院構内北病棟屋上)及び北病棟(24時間系統)(病院構内北病棟屋上)の規定並びに別表第2中医学部附属病院北病棟(病棟系統)の項及び医学部附属病院北病棟(24時間系統)の項の規定は、平成7年6月1日から適用する。
附則(平成8年達示第63号)
この規程は、平成8年9月13日から施行し、平成8年5月11日から適用する。ただし、改正規定中化学研究所に係る部分は、平成8年4月1日から適用する。
〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕
附則(平成14年達示第24号)
この規程は、平成14年5月22日から施行し、別表第1第1表及び別表第2の改正規定中理学部物理学第2教室タンデム加速器実験棟に係る部分は、平成14年2月14日から、理学部極低温研究室及び化学研究所極低温物性化学実験室並びに低温物質科学研究センターに係る部分は、平成14年4月1日から適用する。
附則(平成16年達示第127号)
この規程は、平成16年10月5日から施行し、平成16年4月1日から適用する。
附則(平成17年達示第54号)
この規程は、平成17年6月16日から施行し、平成17年4月1日から適用する。
〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕
附則(平成19年達示第38号)
この規程は、平成19年6月25日から施行し、平成19年4月1日から適用する。
〔中間の改正規程の附則は、省略した。〕
附則(令和5年達示第36号)
この規程は、令和5年6月29日から施行する。
別表第1 製造施設の名称、位置、主たる製造設備及び製造する高圧ガスの種類
第1表(法第5条第1項第1号の許可に係るもの)
名称及び位置 | 主たる製造設備 | 製造する高圧ガスの種類 | |
環境安全保健機構 | 極低温寒剤供給施設(北部構内北部液化棟) | ヘリウム回収用圧縮機 | 圧縮ヘリウムガス |
液化窒素コールド・エバポレータ | 液化窒素 | ||
極低温物性化学実験室(宇治構内極低温物性化学実験室棟内) | |||
桂キャンパス極低温施設(桂構内Bクラスターインテックセンター棟内) |
(平12達43改・平14達24削・加)
(平28達40・平29達25・令5達36・一部改正)
第2表(法第5条第1項第2号の許可に係るもの)
名称及び位置 | 主たる製造設備 | 製造する高圧ガスの種類 | |
― | ― | ― | ― |
(昭51達13・昭53達2改・達37削・昭54達16・達29加・昭55達10改・加・昭56達19・昭57達18・昭58達19加・達21削・改・加・昭59達11削・昭60達17改・昭61達2削・達28改・加・昭62達18改・達19改・削・達23・昭63達1削・達34・達37改・平元達12・達22加・平2達42改・平4達2加・達15改・達50加・削・平6達3削・平6達11削・平7達6加・平7達27改・削・平8達63改・加・削・平9達15加・平10達69改・平10達84削)
(平19達38・平22達59・平29達25・令2達32・令5達36・一部改正)
別表第2 危害防止の業務を担当する者
製造施設 | 危害防止の業務を担当する者 |
環境安全保健機構極低温寒剤供給施設 | 環境安全保健機構の教職員のうちから環境安全保健機構長の指名する者 |
環境安全保健機構極低温物性化学実験室 | 宇治構内を勤務地とする教職員のうちから環境安全保健機構長の指名する者 |
環境安全保健機構桂キャンパス極低温施設 | 桂キャンパスを勤務地とする教職員のうちから環境安全保健機構長の指名する者 |
(昭51達13・達47、昭53達2改・達37削・昭54達16・達29加・昭55達10改・昭56達19改・加・昭47達18加・改・昭58達19加・達21削・加、昭59達12削・昭60達17改・削・昭61達2削・達28改・加・昭62達18改・達19・達23・昭63達1削・達34・達37改・平元達12・達22加・平2達42改・平4達2加・達22削・達23改・達50加・削・平5達52改・平6達3削・平6達11削・平7達6加・平7達27改・加・平8達63改・加・削・平9達15加・平10達69改・平10達84削・平12達43改・平14達24削・加・平16達127・平17達54改)
(平19達33・平19達38・平22達59・平28達40・平29達25・令2達32・令5達36・一部改正)
(昭51達47・昭55達10改)